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吉川和人さん インタビュー / 2

吉川さんの作品は木そのままの模様、状態を生かすのが特徴。
木肌や佇まいにインパクトがあり、モダンなグラフィックデザインのようにみえる。
「木の表情を生かしつつ、どろどろした”生”の部分をシャープにまとめるのが好き。
木の質感が生きる作品づくりにこだわって、自分自身を感動させる作品を生み出すことを常に意識しています。」

器をつくるときに大切にしているのは実用性とオブジェの要素。「使い勝手や口触りが良いようにするのはもちろん、使っている人の所作までも影響されるようなものを。例えば、手が綺麗に見えるようにカトラリーの柄は長めに作っています」
食卓に有機物である木が並ぶことで親和性が生まれ、表情がより豊かになる。それは人が食べるものも生き物だから。
人と木は有機物という繋がりを持った近い関係であることから、触れたときの親しみやすさや、弾いた時の柔らかな音に心地良さを感じるのでは。

粗く削った木材からスプーンやバターナイフを作ったり、子供たちと身近な木について話し合ったりと、ライフワークの一部としてワークショップ開催に精力的に取り組む吉川さん。
「ハンズやネットで道具は手に入るけど、初めて自分で木を触ったときに何から始めていいのかわからなかった」その経験から、手助けできればと思ったことがワークショップを始めたきっかけだそう。
「木の切れ端でこんなことができるよ!面白いよ!ということを知ってほしい。木に目を向けて、生のものに触れて、発見・達成感を味わってほしい」

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